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ワンダリングワンダーワールド4巻感想
2017年07月26日 (水) | 編集 |
発売からだいぶ経ってしまいましたが、ワワワ最終巻を読んだので感想を書きます。

まず……何よりも。

一重兄ぃ〜〜〜〜〜〜!!
ギブス〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!

彼らの活躍があって嬉しいです。
一重はこの作品の良心なので、ちょくちょく映りはするだろうなと思ってましたが、予想以上に良い動きをしてくれた上、キャラも変に掘り下げたり崩したりせず、最後まで真っすぐでいてくれました。

ギブスはもう、全然期待していなかったので、まさかの大活躍に心臓をわしづかまれました。
サイが追われる身になってピンチに陥ったところで、歯をむき出して笑った口元がアップになった瞬間、来たーーーー!と思いましたよ。
トリックスターですね、ギブス。
他の人と違う動きをするから、込み入った場面にスッと入り込んで主人公を助けることができる。
味方につけると厄介ですが、泳がせておくと役に立つ。ものすごく良い役どころに落ち着いてくれて嬉しいよ。。。


なんか昔に描いてた(笑)

ギブス


お話としても、思ったよりずっと綺麗にまとまっていました。
真皇とは何なのか、という説明が若干わかりづらく、まつろわぬ者というのも曖昧な表現でしたが、それが何かということよりも、陰鬼が祭り上げた真皇をどうやって退治するか、同化してしまった鉄心をどうやって助けるか、ということに重点を置いて展開させていたのであまり気になりませんでした。

真皇に取り込まれた鉄心をサイが取り戻しに行くシーンは、ローゼンメイデンを読んでいた人ならすぐに「あ!!」と声が出たんじゃないかと思います。
雪華綺晶と同化しためぐを水銀燈が助けようとするシーンにそっくりですね。セルフオマージュと言ってもいいのではないでしょうか。

真皇の横に獄吏丸が立って指揮をとっているのも、皆人くんが雪華綺晶に号令をかけていたのと同じ構図です。
戦闘シーンとしては、ローゼンよりも良く描けていたように思います。

このお話の良いところは、味方サイドが騙し合ったり利用し合ったりしているように見えて、実は一人も悪人がいないところ。
全てを自分の手の上で操っていたリックさえも、「絆の力で陰鬼に打ち勝ちたい」という健全な目的を持っていました。その絆の象徴が「おにぎり」であり、「人間関係」であり、生きた世界と自分を結びつける全てのものが力になるのでしょう。

リックが自分を犠牲にして仲間たちの絆の力を最大限に引き出し、全員の命を救ったのも、ローゼンのラストで真紅が選んだ道に通じますね。
最後、リックの意思を継いで鉄心が戻ってきてくれた時、世界に陽のエネルギーが満ち溢れるのを感じました。
「ボクは世界の主人公だよ」という言葉で、やっぱりこれは鉄心の物語だったんだと思えました。

さて、ヒロインである伊吹には、正直あまり興味を持っていませんでした。
嫌いではないし、真っ当な感覚を持つ女の子だと思いますが、他のキャラが面白すぎて惹かれる部分がないのよね。
最後、両親のお墓に手を合わせる場面は少し共感できましたが、全体で見るとやっぱり弱かったです。

どちらかというと二花のほうが好みでしたが、彼女はミニマム男子フェチではなく、純粋に一重兄だけを想っていてほしかったです。あんなに兄ぃ兄ぃと連呼しながら、サイに上目遣いで擦り寄られたら簡単に落ちてしまうなんて、ちょっと軽すぎやしませんか。筋金入りのブラコンであってほしかった。

サイは冒頭では一番好きだったのですが、どんどん絵柄が中途半端になったのと、伊吹とくっつくのが見え見えになってきたので、中盤以降は気持ちが離れてしまいました。
サイも伊吹も筋の通った良いキャラなのですが、どうしてもこの二人が一緒にいると、二人でよろしくやってよ……という気になってしまいます。一人で好き勝手に動けるギブスのほうが好きだ。

絵柄は不安定だったなと思います。
サイの顔型や表情が毎回違ったふうに崩れているのが気になりました。
その点でもギブスはこれ以上崩しようがないので見ていてラクでした(褒めすぎ)

一重兄も中盤までは崩れなかったのですが、最終巻はちょっと怪しかったです。
特に最後の帽子を脱いで普段着姿になっているところ、衣装が違うから仕方ないとはいえ、女の子にしか見えなくて……。
二花もそうですが、動きは良いのにところどころ雑に見えるのが気がかりでした。


長くなりましたが、ローゼンメイデンの作者というだけで飛びついたこの作品、思った以上に良かったです。
もっと後味の悪いラストになることも予想していたので、普通に泣けてびっくり。
そしてとにかくやっぱりギブスが好きです。彼の活躍があっただけでも当たりでした。読んで良かった!!


<追記>
書き忘れた。
何がそんなに泣けたって、瀧夜叉が死ぬシーン。
それほど気にしていたキャラではなかったのですが、もう一度おにぎり食べたかった、の一言が強力すぎました。
まさか瀧夜叉で泣くとは。とんだ伏兵でした。

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